・建築環境工学では、適切な室内環境計画と外部環境要素、人間の温熱感覚と快適性を知ることが重要
・外部気象要素は、その地域の風土と密接な関わりがある
・室内気候には温熱的、衛生的に快適な状態を保つための環境計画が必要
●人体の熱平衡と快適性
・体内で生産される熱量を産熱量といい、人体とその周囲の環境とで熱交換される熱量を放熱量という。
・恒温作用とは、この産熱量と放熱量が熱平衡となるように働く作用
・産熱量=放熱量のときは快適、産熱量>放熱量のときは熱く感じ、産熱量<放熱量のときは寒く感じる
対流 →人体周囲の空気の動きによる熱交換
蒸発 →発汗や呼吸による熱交換
放射 →周囲の壁などとの熱交換
●温熱環境要素
・人間側の代謝量と着衣量の2つと、環境側の気温、湿度、気流、放射の4つの要素からなる合計6つの要素を温熱環境6要素という
代謝量 →人間の作業状態を表したもの
着衣量 →着衣の熱抵抗の状態を表したもの
・放射の影響を考慮した温度をグローブ温度という
■温熱環境指標
●ET(有効温度)
・感覚温度とも言われ、湿度を100%、気流を無風とした仮想状態を考えた場合、実在環境と温冷感上等価な温度
・放射の影響を考慮する場合、気温をグローブ温度で測定したCET(修正有効温度)を用いる
●ET*(新有効温度)
・ETに比べて仮想環境がより実在環境に近い指標
・ET*を標準化した指標としてSET*(標準新有効温度)がある
MRT →放射の影響を考慮した温度で、室内における壁の平均表面温度に近似する。平均放射温度。
PMV →1970年にデンマークのファンガーによって提案された温熱環境指標
・PMVは人体周囲の熱平衡という物理的計算と、多数の被験者による実験結果という人間の感覚的な結果の両面から検討した結果に基づいた温熱環境指標
・−0.5<PMV<+0.5の範囲が快適とされる
DI →気候の不快度を表示。75以上で「やや厚い」、80以上で「暑くて汗が出る」、85以上で「暑くてたまらない(全員不快)」
OT →効果温度ともいい、環境側の4要素のうち、湿度を除く、気温、気流、放射の3要素で示される指標
シックハウス症候群 →建築材料等から発散する科学物質による室内空気汚染等によって引き起こされる、めまい、吐き気、頭痛、喉の痛み等の健康被害をいう
・建築基準法やビル衛星管理法などで室内環境基準が定められている
|