■構造物の応力
・変形の曲がりのきついところで曲げモーメントが大きくなり、曲げによる損傷が生じやすい。
★弾性と塑性★
弾性 →まっすぐな針金を少し曲げても力を抜けば、元に戻る
塑性変形 →力を入れて針金を大きく曲げると、少しは変形が戻るが、真っ直ぐには戻らない(残留変形が残る)
・塑性域に達すると材料は降伏したといい損傷し始める
★強度と靭性★
・塑性変形が進むと、最大強度に達し、その後、破断、圧壊等を起こし、荷重を支えきれなくなる
・降伏後の塑性変形が大きく、すぐに破壊に至らないような性質を靭性や粘り強さ(塑性変形能力が大きい)という
・塑性変形能力が小さく、塑性域に入ってすぐに又はほとんど塑性域がなく、破壊することを脆性という
■許容応力度設計と終局強度設計
許容応力度設計 →材料が損傷しない範囲で許容応力度を設定し、部材の断面に生じる応力度が許容応力度以下となるように設計すること。靭性についてはあまり考慮しない。
終局強度設計 →極めて稀に起こる大地震等に対して、多少の損傷を生じても倒壊・崩壊せずに安全を確保することを目標とし、塑性域での抵抗も考慮し、強度が高くなくても靭性に期待した靭性型の設計を行うことができる。なお靭性が期待できない架構では、強度型の設計となる。
■崩壊機構
塑性ヒンジ →靭性のある架構で、曲げモーメントの大きい四隅の部分が降伏し、塑性変形を起こす部分
全塑性モーメント →塑性ヒンジがピン接点のように回転すると考えたとき、回転には抵抗があり、回転させるのに必要なモーメントのこと
崩壊荷重 →架構が不安定になるような箇所に塑性ヒンジが生じる状態(崩壊機構が形成)の時の荷重
・ラーメン構造では、塑性ヒンジが生じた層に変形が集中して層崩壊を起こすよりも、生じた塑性ヒンジに対して建物全体で抵抗して崩壊機構を形成する全体崩壊(全体降伏)が望ましいとされる
■振動
・震源から伝播してきた地震動は、柔らかい地表地盤で増幅されて、建物を揺らす
★固有周期★
・ある固さ(剛性)の棒の先にある質量の質点を付け振動されるものを1質点系の振動モデルという
・片側に振れて再び戻ってくるまでの時間を周期といい、周期の逆数を振動数という
・振り子のように自然にゆれる場合を自由振動といい、自由振動の場合の周期を固有周期という
・固有周期は質量が大きくなるほど長く、剛性が大きくなるほど短くなる。建物の高さが高くなるほど、固有周期は長くなる傾向にある
共振 →固有周期が一致すると、大きく振動し、振幅が著しく大きくなる現象
卓越周期 →地震の主要な周期で、地盤により決まる
・建物の固有周期は、地盤の卓越周期と一致しないようにする
■応答スペクトル
応答スペクトル →1質点系の構造物に地震動を入力した時の構造物の変異、速度、加速度の最大応答値を、その系の固有周期を横軸にとって示したもの
@変異応答スペクトル
A速度応答スペクトル
B加速度応答スペクトル
・地震により建物に作用する水平力は、質量と加速度の積になるので、加速度応答スペクトルは、地震力と密接な関係がある
●多質点系モデルでは、質点数だけの振動モードと固有周期が存在する
・1次振動モードの固有周期が一番長く、2次、3次になるにしたがって固有周期が短くなる。また、振動モードには、その次数と同じ数の節(不動点)が存在する。
■座屈
・軸方向に圧縮力を受ける細長い部材は、材料の圧縮強度に達する前に横方向にはらみだして壊れる曲げ座屈が起こる
・座屈すると材軸と座屈軸(弱軸)に直交する方向にはらみ出す
弾性座屈 →材料の弾性範囲で起こる座屈
弾性座屈荷重 →座屈が発生する時点の荷重(オイラー座屈荷重)
Pe=π2EI/lk2 E:ヤング係数 I:座屈に関する軸回りの断面二次モーメント lk:座屈長さ Pe:オイラー座屈荷重
座屈長さ:lk →一般に支持端の固定度がゆるくなると、座屈長さは長くなり、座屈荷重は低下する
・強軸まわりに曲げを受ける部材には、急に圧縮側が構面外へはらみ出す横座屈現象がある
・横座屈を起こすと、部材の曲げ耐力が十分に発揮できない
・弱軸まわりに曲げを受ける対象断面では、横座屈現象が生じない
・はりの横座屈を防止するために、適切な間隔で横補剛材を設置する
局部座屈 →圧縮力を受けるウェブやフランジなどの部材断面を構成している板要素は、その暑さが薄いと部材全体が耐力を発揮する以前に局部的な座屈を起こすこと
・局部座屈は耐力を低下する
・幅厚比が大きくなると、局部座屈が起きやすい
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